2010年08月18日

祈りと願い2


ベジータ‥
ブルマは古ぼけた戦闘服を握りしめていた。
昨日、トランクスが過去に向かって出発した。
今ごろというのはおかしいけど、今ごろ孫くんや未来の私、
ベジータに会ってるかしら‥

17年前のあの夜を最後にベジータとは会っていない。

本当は私がタイムマシンに乗って行きたかった。
ベジータに会いたかった。

でもこんなおばさんの姿見られたくないわね。

ブルマはそう思って鏡を見た。
鏡の中では青色の髪の中年の女性が悲しい笑みを
浮かべていた。

私もずいぶん歳をとちゃったわね。

これじゃ、ベジータに会いたくも会えないわ。

ブルマはため息をつくと、握りしめていた戦闘服をベッドに上に置いた。

そろそろ奴らが動き出す時間だわ。

ブルマはベッドから腰を上げると髪をひとまとめに結び、
地下シェルターに移動するために部屋を出た。


ブルマは急に胸騒ぎを覚えた。
嫌な予感がする。
「あ!ほら、もうじきですよ」
悟飯の嬉しそうな声を聞きながらブルマは嫌な予感を
無視することができなかった。
私の予感はいつも的中するんだから!
このまま飛んで孫くんの家にいったら絶対に危険だわ。
ごめんね、悟飯くん。
「ねぇ、ちょっと待ってよ。私んちに行ってよ。」
ブルマの突然の言葉に悟飯の顔が引きつった。
「でもお父さんに早く伝えないと」
そう言い募る悟飯にブルマは機関銃のようにまくしたてた。
「あんた、若い母親の気持ちが全然わからないのね。そういうとこお父さんに
そっくりよ。後で女の子に苦労するタイプね。お母さんは大変なのよ。トランクスの着替えとかミルクとか。やらないといけないことがたくさんあるんだから。」
悟飯が困った顔になるのがわかったが、ブルマは自分の悪い予感が
よく当たるのを知っていた。
ごめんね、悟飯くん。
本当に嫌な予感がするのよ。
「そうだぎゃ。ブルマん家のほうがどきゃあうまいものがありそうだからな。ブルマん家に行け」
ブルマの言葉にヤジロベーが賛同し、赤ん坊のトランクスも嬉しそうにふーふーとうなった。
「わかりました。ブルマさんのうちに行きます」
悟飯はしかたなくそう言うとブルマの家のある西の都へ方向を変えた。


posted by ありま at 12:14| DB 2次小説 人造人間編ーセル編@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祈りと願い 作者のつぶやき@

おはようございます。
ありま氷炎です。

「祈りと願い」を読んでいただきありがとうございます。
2は本日更新予定です。

さて今回の話はドラゴンボール改の話を追ってるので
セリフとか場面が最初からあって結構しんどいです。

アニメを見ながらメモとりをしてるので追えてない部分が
あると思うのでその辺はお許しください。

アニメではないベジブルの場面を勝手に作る予定なので
69話以降で設定は?と思うところが出てくると思うので
笑って許してくださいね。

WEB拍手ありがとうございます。
メッセージもありがとうございます。
特にクー様のありがたいメッセージ、元気がでました。

それでは
本日もよい一日を。

ありま氷炎 拝

posted by ありま at 08:04| DB 2次小説 人造人間編ーセル編@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月17日

祈りと願い1

「ブルマさん、ブルマさん」
 悟飯の呼ぶ声でブルマははっと我に返った。
 腕の中のトランクスはおしめがわりの襟巻をはずされて寒そうにしている。
「どうしたんですか?木の枝はこれくらいで十分ですか?」
 焚き火用の枝を腕に抱えて悟飯がそうたずねた。
(そうだわ、私。ズボンを乾かそうと、悟飯くんに焚火用の木の枝集めを頼んでいたのよね)
「ごめんね。もう少し集めてくれる?」
「わかりました…」
ブルマの言葉に悟飯はがっかりと肩を落としてそう言い、持ってきた木の枝を焚き火に加えた。そして再び森の中に入っていった。
滝壺の傍は思ったよりヒンヤリとしていた。ブルマは焚火のそばに腰をおろして、トランクスのお腹が冷えないように抱いた。
「まったく俺の襟巻をおしめがわりに使いやがって、おしっこされちまったわ」
滝壺ではヤジロベーが文句を言いながらおむつ代わりにされた赤い襟巻を洗っている。
「くさいわぁ」
ブルマはヤジロベーの独り言を無視して腕の中のトランクスを見つめた。
(この子があの子になるのよねぇ)
ブルマはふと成長したトランクスの姿を思い起こす。
(ハンサムよねぇ。うまく育ったわ。未来の私はうまく育てたわね。ベジータがいなくてもちゃんと育てられるのね……)
 ブルマはふと未来の自分を思い、悲しい笑みを浮かべた。
(ベジータのいない未来の世界で生きる私。大丈夫なのかしら……)
「くっしゅ」
 ふいに腕の中のトランクスがくしゃみをした。
(何か履かせないとやっぱり寒いわよね。ズボンが乾いたら穿かせよう。でもおしめもあったほうがいいわよね。この後、孫くんの家までもう少し飛んでいくんだし……)
「ヤジロベー、おしめのかわりになるもの他にない?」
 ブルマは水の中でばしゃばしゃとまだ襟巻を洗ってるヤジロベーに聞いた。
「他にあってたまるか」
 ヤジロベーは不機嫌そうにそう答えた。
(まったく、役に立たないわね。空も飛べないし……)
「トランクスちゃんが風邪引いちゃうじゃないの」
 ブルマがそう文句を言うとヤジロベーが口を開いた。
「安心しれ。無事にどえらい大きくなっていただがや」
 ヤジロベーの言葉にブルマは成長したトランクスの姿を再度思い起こした。
(あんなにたくましくなっていたもんね)
「それもそうだわ。トランクス、これくらいのこと耐えないとね」
 ブルマはそう納得してトランクスを抱いて、上に掲げた。するとトランクスは楽しそうにきゃっきゃと笑った。
(こんなあどけない子がフリーザもやっつけちゃうツワモノになるのよねぇ。すごいわ)
 ブルマがふと感心してると木の枝を抱えた悟飯がやってきて恐る恐る口を開いた。
「ブルマさん、もしよかったらもう少し先を急ぎませんか」
(あ、すっかり忘れていたわ)
「そうね。孫くんの様子が気になるものね」
 ブルマはそう言ってトランクスにズボンを穿かせた。
(少しまだ湿ってるけどこれくらい大丈夫よね、トランクス。未来ではこんなこと言ってられないのよね。あの子が3年前に来て、人造人間のことを知らせなければ皆死んでいたのよね。こうやって笑うこともなかったはずだわ)

「さぁ、行きますよ。」
 悟飯はそう言うとトランクスを抱えるブルマを掴み、さらにヤジロベーの巨体を背負って、空に飛び上がった。
posted by ありま at 15:45| DB 2次小説 人造人間編ーセル編@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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