2010年06月21日

永遠の片思い16

 翌日、ブルマは朝早く目を覚ますと朝食もろくにとらず研究室へ直行した。
 ブリーフ博士はまだ研修室へ来てなかった。
(そうか、お父さん。今日は会社のほうへ朝はでかけるんだっけ……。聞きたいことがあったんだけど)
 ブルマはがっかりして椅子に腰掛けた。その手には設計図が握られてる。
(まずいわ。これじゃ本当に1週間じゃ無理かも。このままじゃべジータの奴隷にされるわ)
 ふとまた昨日想像したサイヤ人の王子べジータ像が出てきて、ブルマは赤くなった。
(私ったら、睡眠とったはずなのに。こんな馬鹿なこと考えてないで作業を進めないと。1週間で仕上げてみせなきゃ!)
 ブルマは気合をいれて立ち上がると、べジータの戦闘服を置いてある場所へ移動した。

「お父さん!」
 ブルマは感激のあまり、そう声を出した。ブルマが昨日悩んでいたゴムの成分調節が書かれたメモが
置いてあったのだ。
(もう、お父さんったら。粋なことするわね。ちょっと反則だけど、奴隷になるよりはましよ)
「見てなさい。べジータ、1週間で完成してみせるわ!ふっふっふっ」
 ブルマは誰もいない研究室で腰に手を当て高らかに笑った。
 そんなブルマの様子をべジータは重力室から見ていた。
(あの女、やはり下品だ。でもあの調子じゃ完成しそうだな。奴隷にさせるのも面白そうだったんだかな。ま。いい……。重力400倍も慣れてきたころだ。次は500倍にさせてトレーニングだ!)
「見てろよ。カカロット!」
 べジータはそう言って気を高めた。

 





posted by ありま at 01:18| DB 2次小説 人造人間編前@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月20日

永遠の片思い15

 それから2日後。
 ブルマは寝る間も惜しんで作業を進めていた。しかしなかなかうまく進んでいなかった。
 地球外で作られたものの複製はブルマといえども簡単ではない。まず材料からして地球のものとは違うのだから。
(まずいわ。48時間ぶっ通して起きてたから、頭がくらくらしてきた。ここは少し睡眠をとって……)
 ふと顔を上げて、研究室の窓を見るとべジータが重力室から出るのか見えた。
(夕食かしら?)
 べジータはずっと重力室にこもっていたが毎日2回、腹がすいたときだけキッチンに出没していた。
 ブルマは一昨日からずっと研究室に篭もってるからべジータの動きは把握してた。
(私もご飯でも食べようかしら。食べたら、すこし元気がでるかもしれないし)
 ブルマがそろそろとキッチンに入ると、べジータは大量の食べ物を前にもくもく食事をしてるとこだった。
(孫くんもすごいたべっぷりだったけどべジータもすごいわ)
 冷蔵庫からオレンジジュースと手にとりながらブルマは感心した。
(サイヤ人ってすごいわね)

「おい、ブルマ!」
 突然べジータから声を掛けられてブルマはびっくりして見た。
「名前で呼べといったのは貴様だろう。」
 ブルマの驚きにべジータは舌打ちしながら、言葉を続けた。
「俺の戦闘服は順調に完成に近づいてるんだろうな。毎晩寝ないで作業してるようだが」
 べジータは食事の手をとめて、腕組みしていった。その顔には嫌味な笑みが浮かんでいる。
「もし期限内に完成しない場合、どうするつもりだ」
「完成させるわよ。完成しない場合、このブルマ様があんたの奴隷になってあげるわよ!」
 それを聞いてべジータはニヤッと笑った。
「言ったな。奴隷か。面白い。覚えておけよ。ブルマ」
 そう言って、べジータはキッチンを出た行った。
(ま、まずいことを言ったかしら。奴隷って、何をさせられるのかしら)
 ふと、ハーレムにいるサイヤ人の王子べジータの背中を風呂場で流す自分の姿を想像して赤くなる。
(私、何想像してるのかしら。寝不足でおかしくなってるんだわ)
 ブルマはインスタントコーヒーを作るとキッチンのカウンター席に座った。
(何杯目のコーヒーかしら。でもこれで少しはおかしな考えから目が覚めるはず。それにしてもべジータって案外律儀なのね。ブルマって呼んでくれたし_
 自分の名前を呼んだときにべジータの声を思い出してブルマの顔に笑みが浮かぶ。
(私。何、喜んでるのかしら。やっぱり寝不足だわ。おかしい。今日はちょっと寝て明日に備えよう)
 ブルマはコーヒーを飲みかけにし、キッチンを出て自分の部屋に向かった。





posted by ありま at 02:45| DB 2次小説 人造人間編前@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

永遠の片思い14

「ここに服置いておくわね。」
 ブルマは研究室に隣接してるシャワー室にべジータを押し込み棚から新しい服を出して置いた。
 すると、ガラッとシャワー室が開いたかと思うとべジータの戦闘服がブルマめがけて飛んできた。
「き、汚いわね!」
 汗と汚れまみれの戦闘服が顔にかかり、窒息しそうになってブルマは言う。
「さっさと代わりの戦闘服を作るんだな」
 べジータはブルマの怒りの声を無視し、シャワーを浴びはじめた。
 水の音と石鹸の香りが部屋に広がる。
 ブルマは鼻をつまみ、顔に覆いかぶさった戦闘服を剥ぎ取る。
(作るも何も、洗濯が先ね)
 ブルマは戦闘服を乱暴に洗濯機に入れるとスイッチを押した。そして隣の研究室へ入っていった。
(そういえば、べジータと話すなんてヤムチャが出て行った以来だわ。あの時は、もしかしてこの私がべジータを好きになったかもしれないなんて思ったけど、やっぱり勘違いだったみたいね。このブルマ様に限ってありえないわね。きっと、弱ってるべジータを見て傷ついた動物をかわいそうと思うのと同じ感情になっていたのね。)
 ふんふん、とコーヒーを飲みながら研究室でくつろいでいるとべジータが研究室へ入ってきた。
 全身から湯気がたち、石鹸のいい香りがする。

「おい女、俺の戦闘服を研究するんじゃなかったのか?」
「あまりにも汚れてるから、今洗濯してるわ。乾燥まで待ってから取り掛かるから。
今夜くらいから始めるわね。」
 ブルマは悪びれた様子もなく言った。
「なんだと!それじゃ完成はいつになるんだ!」
「さあ、いつかな〜。地球のもので作られてるわけじゃなさそうし、1ヶ月くらいかしら」
 ブルマは持っている鉛筆を回転させて、微笑んだ。
「遅すぎる!貴様の能力は所詮それくらいか」
 べジータは拳を握りしめた。
「貴様とか、女とか。私にはブルマっていう立派な名前があるの!」
 ブルマはカッとなって言い返した。が、その後すぐにニヤっと笑みを浮かべた。
「そうだ。今度から私を名前で呼ぶ約束をしたら、1週間で完成してみせるわ。どう?」
「なに?!」
 急に交換条件を出されてべジータは戸惑った。
(この女、何を言ってるんだ?!まったく、調子が狂うやつらだ。地球人ってのは)

「どうするの?1カ月私の選んだ服でトレーニングする?それとも裸?」
「ちっ」
 べジータは舌打ちをした。
 (この女の選ぶ服は下品なものばかりでとても着ていられない)
「わかった。ブルマ。1週間で完成させろ」
「オッケ〜」
 ブルマは嬉しそうに微笑んで返事をする。べジータはその笑顔をまぶしく感じ、目をそらした。

posted by ありま at 02:08| DB 2次小説 人造人間編前@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。