2013年09月11日

『永遠の片想いーヤムチャ 2』

おはようございます。
『永遠の片想いーヤムチャ 2』をUPします。
明日でこれも完結。
ヤムチャってやっぱりかわいそう。

明日で私のSS更新も終わりです。(新作ではなかったのですが)

新作……時間がなくてかけてません。
このブーム再燃にのって書けたらいいんですけど。

『永遠の片想いーヤムチャ 2』に興味のある人は下をクリック。

ありま氷炎 

ヤムチャは部屋に戻るといつものオレンジ色の道着をワードローブから掴んだ。

 嵐の中にたたずんでるような気持ちだった。
 何かに集中して気持ちを落ちつけたかった。

 着ている服を脱ぎ去り、道着に袖を通す。それだけで気持ちが少し落ち着くような気がした。

 建物を出るとプーアルが飛んできた。
「どうしたんですか?ヤムチャ様?」
 プーアルは心配そうにそう尋ねた。
 ヤムチャはそんなプーアルにぎこちない笑みを返した。
「なんでもない」

 そして稽古を始める。
「フッ!」
 拳を前に繰り出し、蹴りを数回入れる。

 体は動いているがヤムチャの頭の中はブルマのことでいっぱいだった。

 どうして俺じゃだめなんだ。
 ずっと一緒にいたじゃないか。

 浮気はたくさんしてきたが、どれも本気ではなかった。

 ブルマもそれはわかっていたはずだ。

 やはり奴のせいか……
 俺達を一度殺した奴……

 鬼のような形相で稽古をするヤムチャの様子にプーアルは何も言えず、ただ心配そうに見つめていた。

「おお、ヤムチャくん。精が出るね〜」
 ふいに、いつものように暢気そうなブリーフ博士が声をかけてきた。

 どうやらベジータが壊した壁を修理してる作業ロボットの監督をしてるようだった。

「壁のほうどうですか?」

 ヤムチャは不自然に見えないように、微笑みを浮かべて尋ねた。

「そうだな。あと2時間くらいかな。本当ベジータくんは物を壊すのが好きだな。はっはっはっ」

 そう笑ってブリーフ博士は作業用マシンに近づき、何やら機械の調整をし始めた。

 本当、この人は暢気だな。
 あの短気なブルマの親とは思えない。

 ブリーフ博士から視線をそらしふとその横をみると、ベジータがトレーニングしてるはずの重力室があった。

 ヤムチャは何気なく重力室を覗いた。

 中では包帯を巻いた姿のベジータが汗だくでトレーニングをしてる姿があった。
 
 確か、重力400倍って言ってな。

 必死の形相のベジータにヤムチャは目が離せなかった。

 奴は悟空を超えることしか考えてない。
 強くなることしか考えてないんだ。

 それに比べて俺は……

 ヤムチャはこぶしを握りしめ、決心したように顔を上げた。

「プーアル。修行の旅に出かけるぞ」
「ん?はい!」

 突然ヤムチャにそう言われ、少しびっくりしてプーアルが答える。


 ブルマはまだ自分の本当の気持ちに気付いてない。
 ベジータも女どころではないはずだ。

 間違いがあるはずがない。

 3年後、3年後に強くなってブルマを迎えに来よう。

「待ってろよ。ブルマ」
 ヤムチャはカプセルコーポの建物をまぶしそうに見上げると、東に向かってと歩き出した。

 *  *  *

 ブルマと別れてから3ヶ月後、ブルマの元に戻った俺を待っていたのは関係が進展した二人だった。

 あのベジータが悟空以外に、しかもブルマに興味を示すようになると思いもしなかった。

 そしてブルマ。
 あんなに不安げだったのが幸せそうだった。

 それからおよそ2年後、俺を待っていたのはさらなる衝撃だった。

 ブルマが母親になっていた。
 しかも相手はあのベジータ……

 あいかわず強くなることしか考えてなさそうだが、ブルマはそんな奴を深く愛してるようだった。

 俺が入る隙はない。

 しかし、俺にとって生涯愛すべき女はブルマただ一人だった。


posted by ありま at 11:11| ベジブル以外のSS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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