2010年08月20日

祈りと願い9

 ベジータの体から金色の光が放たれている。その髪の色も目の色も変化していた。
 雨雲はベジータの気によって払われ、太陽が荒野を照らしていた。
 ベジータはふと空を見上げた。
(ブルマの気だ。あの女、なんの用だ。この胸糞悪い時に来やがって)
 ベジータはいらいらしながらも超サイヤ人の姿から元の姿に戻った。
 すると、まもなくして小型飛行機の姿が現れた。

「やほう!ベジータ!」
 ブルマはいつものようにそう言って、飛行機から降りてきた。
「貴様、殺されにきたのか?」
 ベジータが突き刺すような目つきでブルマをみた。全身から殺気がでている。
(やっぱり、超不機嫌だわ。でも無事でよかった)
「ごめん!でも会いたかったの」
 ブルマはその殺気だった様子にもかまわずベジータに抱きついた。
「うっとうしい。離れろ」
 ベジータは微動すらせずそう言った。しかしブルマは離れようとせず、ベジータにすがるように抱きついたままだった。
「ごめん。少しこのままでいさせて。あんたが生きてるっていうことを確認したいのよ」
 ベジータはため息をつくとブルマの髪に触れた。
「俺があのがらくたごときにやられるはずがない。今の俺は未来の俺とは違う」
 ブルマはベジータの言葉にはっとしてその顔を見た。ベジータの表情は今までみたことのない表情だった。
「もういいだろう。いい加減離れろ」
 ブルマの視線を感じてベジータは苛立ちのこもった声でそう言った。
(これで十分だわ。ベジータは私の傍で生きてる。あの子の未来とは違うわ)
 ブルマはぎゅっと一度だけベジータの胸に顔をうずめるとベジータから離れた。
「じゃ、またね。無茶しないようにね」
 ブルマは笑顔でそう言うと小型飛行機に乗り込み、飛び去った。
 ベジータはブルマの乗った飛行機が青い空に消えていくのをただじっと見つめていた。


posted by ありま at 13:00| DB 2次小説 人造人間編ーセル編@ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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