2010年07月10日

帰ってきた男1


「やっほう!」
 宇宙船に明るい声が響いた。
 べジータは船内に横になったまま、無言で視線を頭上に向けた。

 数秒後、画像が現れる。

 月に一度、ブルマは生命反応装置でべジータが船内にいるのを確認して、画像を送ってきていた。当然、べジータは毎回無視をしているが、画像の中のブルマはいつも一人で話していた。話す内容はもっぱらトランクスという赤子のことだ。
 べジータはいまだに画像の中の赤子が自分の子供であると認識がなかった。

「これで今月の報告終わりっと。さてトランクス、お昼寝しようかしらね。お父さんったら少しは話してくれてもいいのにね〜」
 ブルマはトランクスを抱えてそう言う。しかしべジータは軽く舌打ちをしただけで、何も言わなかった。

(まったく毎月面倒なことだ。こっちから拒否できるものならしたいものだが、装置の仕組みがわからん。下手に触ると宇宙船が壊れるかもしれんからな)

「じゃね。べジータ。また1ヵ月後ね。」
 その声を最後に画像が消える。そして船内に再び静寂が訪れた。
 べジータは体を起こすと椅子の上に座った。
(これで10本目の報告か。毎月くだらない報告だが、おかげで時間というものを確かめることができる。
ここにいると時間の経過がわからなくなるからな。あと2ヶ月で人造人間とやらが現れる日がやってくる。そろそろ超サイヤ人になるのもなれてきたころだ。2ヶ月後ならちょうどいいだろう)
 べジータは不敵な笑みをうかべ、2ヵ月後に地球に到着できるように宇宙船の軌道を修正した。
(待ってろよ。カカロット。この超サイヤ人になったスーパーべジータ様を見せてやる)



posted by ありま at 02:00| DB 2次小説 人造人間編前 前夜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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